先日、甲子園で優勝された大和さんからのご依頼を受けまして、全国制覇記念の”号外”記事を緊急作成致しました! 奈良県勢の甲子園戦績としては、2018年センバツにて”ならのさん”が記録されたベスト4を更新しての悲願達成です! 更に、夏の甲子園では近畿勢として初めて深紅の大優勝旗を手にした学校となりました✨
ここでは甲子園で戦われた各都道府県代表校さんをご紹介すると共に全5試合の激闘を振り返り、各試合のMОM選出や大和ナインの個人成績、そして大会MVP・優秀選手賞も僭越ながら選出させて頂きたいと思います。
※ 取り急ぎアップしましたが、後日修正します💦 誤字脱字や文法間違いがあれば勿論訂正しますし、文字色付けやアンダーライン引きなど、文章構成なども含めてもう少し読みやすくブラッシュアップさせて頂きますm(__)m💦
全国で指折りの激戦区・奈良予選での勝ち上がりや準々決勝以降の全試合戦評にMОM、そして大会MVP・敢闘賞はこちらをご覧下さい↓↓
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2回戦 vs甲斐PL学園さん戦
山梨県代表・ 甲斐PL学園さん(初出場)との初戦。現チームでは、秋季準V・春季&夏予選優勝と山梨県内では無双状態です。2018年2月創立で、2019年秋季以降は春・夏・秋すべてで決勝進出されており、その内4度の県制覇。そして、2020年春には関東大会をも制しておられる強豪校さんです。
試合は大和さんが終始先手を取る展開で試合を有利に進めました。2回と4回に同点に追い付かれた直後に加点しリードをより広げた試合運びは秀逸でした。
圧巻は6裏、お相手二番手投手の3イニングス目を捉えて、2発を含む長打4本で試合を決めました。投げてはエース薮下君が試合をつくり、2年生左腕で奈良予選MVPの佐藤君が繋ぎ、最後は絶不調だった齋藤君に代わってSR二階堂君が試合を締めました。
奈良予選の勢いそのままに4発を含む15安打13得点と甲子園でも打線は爆発し、投手陣も3継投で自責点2に抑える内容は、大和さんらしいゲームでの勝利となりました。
MОMは、二番レフト・福井君です。初回先制タイムリー、同点にされた直後の2点タイムリー2ベース。更に4回の山田(直)君の2ランの後で途切れずヒットを放ち、その後快足を飛ばしてリードを3点に広げる生還。6回のビッグイニングでも1死2塁からヒットで繋ぎ飯田君の3ランのお膳立て。4安打の固め打ちは全て得点に絡む活躍でした!
対して、甲斐PL学園さんは後藤君・大坪君ら好投手が揃って当日絶不調であり、継投のバリエーションが一択にならざるを得なかった苦しい事情も窺えました。また、エラー絡みで4失点した事も不運でした。ここ2年間、山梨でトップに君臨しておられる学校ですから、甲子園で悔しさを知った寺地君・後藤君らは更に強くなって、再び県制覇・聖地出場を目指される事でしょう。
3回戦 vs成東さん戦
47都道府県最激戦区・千葉県代表の成東さん(初出場)との3回戦。強豪ひしめく千葉県において、2019年一大以降全大会で4勝(ベスト32)以上という屈指の安定感を誇る成東さんは、遂にこの夏頂点に立って甲子園出場を果たされました。1回戦から登場され、2試合を終えて30安打21得点という破壊力での勝ち上がり。しかし驚きべきはホームランがソロ2本のみという点。それにも関わらずこの攻撃力・得点力を誇るのが、千葉を制した脅威のマシンガン打線です。
奈良予選から甲子園初戦まで、序盤から一気に攻め立てる試合運びをしてきた大和さんにとって追い掛ける展開は珍しく、成東さんの地力を前に流れを掴めない中盤までの展開でした。
一方で、強力打線を売りとしている両校にも関わらず、想定外に両投手陣が踏ん張り、なかなか1イニングで複数得点を奪えないじりじりとした展開。その象徴は4回、大和打線二巡目に入った先頭から山田(直)・福井・飯田君という好打順の3連打で同点に追い付き、尚も無死2・3塁の場面。中軸を迎えるも、ギアを上げた相手先発のサブマリン左腕・増田君を前に立て続けに凡退で逆転チャンスを活かせずに終わりました。
そんな中、迎えた7回表の攻撃で、大和打線は下位から点火されました。7番・並木君と8番・前田君の連続長打で1点差に詰め寄り、最後は山田(直)君の2ランで遂に増田君をマウンドから降ろすことに成功しました。2回戦同様、試合後半の集中長打攻勢にて試合を決めるイニングを生みました。
同時に投手陣も称えなければなりません。奈良予選MVP佐藤君・エース薮下君・SR小野君のリレーは、マシンガン打線から12安打を浴びるも4失点にとどめる粘りを見せました。特に痺れたのは、7回に逆転しこのゲームで初めてリードを奪ったその裏からSR小野君をマウンドに上げた事です。しかも起用に応える快投で、2度のクリーンアップとの対戦を凌いで3イニングを被安打3の無失点。MОM級の活躍でした。
しかし、このゲームのMОMは一番ライト・山田(直)君です。4回に同点に追い付く3連打の起点となりその後生還。6回も先頭から安打出塁で2点目を生み、何といっても7回の逆転2ラン!この日チーム唯一の猛打賞となる3安打は、全て好投手増田君から放ったものであり、2打点2得点の活躍でチームを4回戦へ導きました。
対して、成東さんは安打数・四球数・失策出塁数すべてで大和さんを上回って、2・3回以外すべてのイニングで2人以上出塁しており、あと1本どこかで出ていれば流れ、そして結果は変わっていたものと思われます。
しかし、この試合でも12安打を放ち、甲子園にて3戦連続二桁安打(12安打以上)をマークされました。 最激戦都道府県・千葉を制したマシンガン打線、その威力はそれが証明しています。またその陰に隠れがちですが、県予選からここまで強力な投手陣の支えがあった事も忘れてはなりません。
準々決勝 vs東名さん戦
2017年俺甲初年度創立で公式戦通算124勝、愛知県の古豪・東名さん(3年連続3回目の出場)との準々決勝。現チームでは秋季東海地区大会優勝、そして春夏連続の甲子園出場。過去には、2019年春季東海など地区大会を含めて7度の優勝経験がある猛者です。これ以上の説明は、もはや不要でしょう。
試合は両校持ち前の強打が炸裂し、互いの先発を序盤にKО。両チーム4名ずつの投手を費やす激闘となりました。試合がやや落ち着いたのは大和さん齋藤君・東名さん小坂君が投げた6~7回ぐらいで、あとは4回表を除いては常にランナーが得点圏まで進むという激しい攻防でした。
ターニングポイントは8回表にこの日最大となる3点差にリードを広げたその裏、2点を返されて尚も得点圏ランナーを背負った場面で、SR二階堂君が好打者の伊藤(優)君を打ち取り踏ん張った点であると見ます。その後の9回攻撃にて更に追加点をあげたことは流れからしても、非常に効果的であったと思います。
そしてこの乱打戦の勝因は、紛れもなく”機動力”です。チーム合計6選手で8盗塁、その内4盗塁が得点となっており、更にその内2得点は盗塁が無ければ得点になっていない貴重なものでした。5失策という致命的なスタッツを”強力打線×機動力”で見事にカバーし、接戦をものにしました。
MОMは、2試合連続見事なクロージングを見せたSR小野君に「合わせ技一本」で選出したいと思います。3回戦での神ロングリリーフに引き続いて、この日も2点差の9裏からマウンドへ。乱打戦となり、東名さん打線を前に2点リードなどあってないようなもの。しかし、安打を許さず見事に火消しを完遂しました。絶不調のエース薮下君を欠く継投でSR2投手が踏ん張ったこの試合は、多くの学校に夢と希望を与える勝利となりました。
対して、東名さんは愛知予選4回戦以外の甲子園を含めたこの夏全試合で先発・二番手として山田君・伊藤君がほとんどのイニングを投げてきましたが、この日は打ち合いに応じる形でその二人が5回でマウンドを降りる事になってしまい、小坂君の好投までは計算されていたのでしょうが、0回1/3だけ投げた愛知予選準々決勝以来の登板となった横山君の2イニングスは想定外だったでしょうか…。
しかし攻撃面では、3回戦と準々決勝の2試合にて放った計5ホーマーはいずれも別々の野手であり、上位は勿論ながら下位まで打てる大会屈指の超強力打線は、しかと力を見せ付けられたと思います。投打共に豊富な戦力・選手層は、4番手横山君と8番打者福本君のステータスを見れば一目瞭然です。
準決勝 vs翔榮さん戦
近畿勢対決となった準決勝。お相手は、春夏通算8回目で夏の甲子園は5年連続5回目の出場という”生きる伝説”とでも言うべき京都の翔榮さん。現チームでは、秋季準Vのあと春季では2勝止まりとやや振るいませんでしたが、伝統・実績校ですからすべては”夏”に向けて照準を合わしておられたのでしょう。それは、2019年センバツでのベスト8を超える今大会準決進出というキャリアハイが物語っています。これまで京都府下では春・夏・秋13大会出場中7度の優勝と3度の準V、地区大会を含めれば8冠。その強さも然る事乍ら、聖地到達回数から全国的知名度はNO.1と言えるでしょう。
よもやの序盤戦となりました。大和さんが奈良予選後半戦の4試合で見せた初回からの怒涛の攻撃が、まさか甲子園準決勝という舞台で再び再現されるとは驚愕でした。
山田(直)君の先頭打者ホームランに口火を切り、三番福井君ソロ、五番大野もタイムリー、お相手のエラーも逃さず打者一巡で初回4点先制に成功。続く2回にも並木・小森君ら下位打線からも連続タイムリーが飛び出し、大量6点リードの立上りでした。
しかし、さすがは翔榮さん。3回に透かさず反撃です、下位打線はしっかり見極め連続四球でランナーを溜めると、二巡目に入った上位打線は連続タイムリーや犠飛を放ち3得点。大和さん二番手齋藤君には2ランを浴びせて1点差まで追い上げ、その間先発の平野君は完全に立ち直って2回以降は僅かに被安打1というピッチング。試合中盤で完全に流れは翔榮さんに傾いていました。
ポイントとなったのは6回裏。翔榮さんは先発平野君から二番手香田君へスイッチしますが、打順良く一番からの攻撃となった大和さんは一・二番の連打から犠飛を挟み内野ゴロの間にしぶとく1点追加しました。
7回は2死1・3塁も無得点でしたが、またしても一番からの好打順となった8回に6回と似たような攻撃で更に1点追加。ラスト2イニングはエース薮下君がピシャリ。結果1度もリードを許さない試合運びで、奈良県勢では初となる決勝進出を果たしました。
MОMは、3回戦に続いて今大会2度目となる一番ライト・山田(直)君。先頭打者弾で打線を活気付かせ、1点差に追い上げられた6裏に二番手代わり端を捉えて出塁し、その後足を活かして生還。再び先頭で迎えた8回にもヒットから再び生還し、 3点リードとなる貴重な追加点をあげた。リードオフマンとしてこれ以上ない活躍でした。
対して翔榮さんは、数少ない得点機会をものにする秀逸な攻撃、そして大会屈指の強力投手陣にて3回以降は被安打7・無死四球・2失点とまとめられただけに、悔やまれる立上りとなりました。
しかし、準々決勝にて北・北海道代表の大地さんに競り勝たれた試合は、甲子園常連校としての底力を見せ付けました。唯一無二の夏の甲子園全出場という偉業は、2019年ベスト16から2つも更新する”ベスト4”というキャリアハイで花を添えられたと思います。
決勝 vs馬見ヶ崎さん戦
2020年秋以降、2年間に亘って山形県及び東北地区を制圧していると言っても過言ではない 馬見ヶ崎さん(2年振り2回目の出場)との大一番。現チームの戦績は途轍もなく、山形県では一大を含めて無敗の4冠(秋季・一大・春季・夏予選)、グランドスラムとさえ呼べる快挙。更に、秋季東北ベスト4・センバツ準V・春季東北優勝という大会屈指のチーム。優勝候補同士の激突となった準決勝では、幻のLR選手が二人も並ぶオーダーにて福井代表・とんちぼさんに競り勝ち、春夏連続での決勝進出を決めておられます。
試合前半は五分の展開で進みました。大和さん先発の佐藤君と馬見ヶ崎さん先発の辻君の投げ合い。互いに大和さん小森君と馬見ヶ崎さん赤羽君の2ランを浴びた以外は引き締まった内容。
最初に動いたのは大和さん。5回から佐藤君に代えてエース薮下君を二番手に送りました。しかし、これが誤算となります。5・6回と立て続けに2アウトからの失点、チーム2本目の2ランも飛び出し流れは馬見ヶ崎さんへと傾きかけた…その裏、
今大会通じて失点直後のポイントとなるイニングでは、必ず得点を奪い返し流れを相手に渡さずに勝ち進んできた大和さん。決勝でも逃しませんでした。
6裏、無死1塁の場面で馬見ヶ崎さんが継投に入った場面で、遂に四番関根君が覚醒しました。ここまでの4試合で僅かに2安打3打点の打率.125、打てなくても四番から外すことなく起用し続けてくれた監督へ恩返しとなる同点3ランを放ちました。
これでスコアも流れも五分へ戻しましたが、薮下君はピリッとしません。直後の7回に2点タイムリーを許し降板。更に8回にも犠飛から1失点で、再び3点ビハインドとなりました。
残り2イニング。8裏に1点でも取っておかないと、流れ的にもスコア的にも窮地に追い込まれる場面…。二番手大津君に代わってからちょうど打順二巡目となる二番飯田君からの攻撃で…、再び大和打線は魅せました。
先頭飯田君はソロを放ち、続いて福井・関根・大野君の3連打、更に小森君の併殺間に関根君が生還しこの回3得点で同点としました。
ここからは両校リリーバーの投げ合い。今大会、SRながら好リリーフを続けている大和さん守護神・小野君と、馬見ヶ崎さん投手陣・剛腕制球Aクインテッドから3人目は154km/hサブマリンの村松君。互いに9回は三者凡退で、決勝戦は延長へ突入となりました。
10回の表、小野君は先頭宮地君に2ベースを許すも、そこからギアを上げて連続三振で後続を打ち取りました。そして裏の攻撃は、6回と8回の2度に亘る同点劇の口火を切ったこの男から三度始まります。
『He is IIDA!』
先程の表の攻撃時、宮地君に代走を送りそのままサードの守備に就いた西山君の本職は外野手。そこで飯田君は、敢えて外し目に投げた村松君のアウトコース低めのまっすぐをミートAの技術にて、腕を伸ばしたバットの先に当て三塁線へ転がし、走力Aの足を活かしての内野安打。
続く三番福井君は、思い切りよく初球のスライダーを逆らわず右中間へ放った打球は”サヨナラ優勝決定タイムリー2ベース”となりました!
決勝戦を延長サヨナラで制するという劇的な優勝を飾った大和さん。本当におめでとうございます! 全国制覇するとこのような画面が現れるのですね💦 本来、覇者にしか見る事が出来ない特権であり、その様な貴重な画像にも関わらず、ここへの掲載をご快諾いただきました持ち主の大和さんと、ご提供くださった明石城南さん (ブログ)にはこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございますm(__)m
このページをご覧頂いてる全国レベルの監督さんのモチベーションになればと思います。また、弊校の様に一生かかっても辿り着けないステージだと認識しておられる監督さんにも、知る由もなかった貴重な画像を見て憧れたり、少しでも何かを感じたり思ったりしていただければ幸いです。
さて、このファイナルは間違いなく最後に試合を決めた福井君がMОMを獲得するべきだとは…分かっていますが…、やはりターニングポイントとなった6裏の攻撃にて、甲子園5試合目で遂に覚醒し、二度の同点とサヨナラを呼び込む打線活性化のきっかけとなる3ランを放った四番、関根君を選びたいと思います。
8回の攻撃では繋ぐバッティングで甲子園にて自身初となる猛打賞は4連打の流れを生み、その後に快足を飛ばして再び同点に追い付く8点目のホームを踏みました。四番の復活無くしてこの優勝はなかったと考えます。
対して、惜しくも決勝では涙を呑みましたが、春夏連続の準Vは偉業と呼ぶに相応しい馬見ヶ崎さん。僅か7校しか果たせていない春夏連続出場、そこで連続の決勝進出はもはや異次元の域です。2021年の公式戦は、甲子園の決勝を除いては全勝という伝説を残されました。
大和高校 選手スタッツ
2021年夏の甲子園優勝メンバーとなった大和高校ナイン18名の大会通算成績をまとめました。
野手
一部の打順変更はあったものの全5試合でスタメン選手は固定されていました。その中でやはり目を引くのは出塁率。捕手の小森君以外全員が3割超えをマーク。そして、ホームランは毎試合飛び出し、6選手で計12本も放っています。
更に打つのみならず、並木君以外の全員が盗塁を記録しています。その高い機動力は、盗塁以外にも記録には残らない進塁・生還を数多く生みました。各得点数がほぼ打順通りに降順であることが、如何に打線が機能していたかを証明していると思います。
総じて、強力打線のみならず機動力も合わせた高い攻撃力は大和高校のストロングポイントであり、それは投手陣や守備面を大きく支えました。
投手
投手陣唯一の全試合登板で、3回戦以降の全4試合では先発した奈良予選MVPの佐藤君の貢献度は計り知れません。2年生にも関わらずエース薮下君を大きく上回る活躍でした。
そして何といってもSR小野君の好投、いや神投!3回戦・準々決勝・決勝のいずれも失点が許されない緊迫した場面からの登板でしたが、失点は決勝の犠飛で失った1点のみ。いくら鍛え上げられているとは言え、SR投手が抑えとして素晴らしいピッチングでチームを勝利に導いた事には、感銘を受けました。
また、齋藤君も準々決勝と準決勝で二番手として流れを渡さない粘りのピッチングを見せました。
全試合MОMと大会MVP・優秀選手賞
最後に大会MVPを決めるにあたり、全試合のMОMを振り返りたいと思います。参考材料として、奈良予選にて総A対決となった準々決勝以降の3試合も取り上げたいと思います。
奈良予選・準々決勝 vs91田原本農業さん戦
MОM:大野勇貴君(3年・2019019☆3)2打席連続の2ランにて、チームは終始優位に戦う事が出来ました。
奈良予選・準決勝 vs享愛さん戦
MОM:小野理人君(3年・20190050☆5)6回以降追い上げムードが漂い始め、4点差などすぐに引っ繰り返すことのできる享愛打線に対し、8・9回をきっちり”0”に抑えて試合を締めたピッチングは、4回以降追加点がなかった打線を救いました。
奈良予選・決勝 vs吉祥さん戦
MОM:飯田大翔君(2年・20200187☆5)初回は逆転の口火を切り、7回は失点後に即リードを戻すスリーベース。それ以外にも得点にこそならなかったが、足を絡めて相手を揺さぶった貢献度合いは、好投手を打ち崩す要因となりました。
甲子園・2回戦 vs甲斐PL学園さん戦
MОM:福井智哉君(3年・20190129☆1)初回先制タイムリー、同点にされた直後の2点タイムリー2ベース。更に4回の山田(直)君の2ランの後で途切れずヒットを放ち、その後快足を飛ばしてリードを3点に広げる生還。4安打の固め打ちは全て得点に絡む活躍でした。
甲子園・3回戦 vs成東さん戦
MОM:山田直樹君(3年・201900184☆3)4回に同点に追い付く3連打の起点となりその後生還。6回も先頭から安打出塁で2点目を生み、何といっても7回の逆転2ラン。この日チーム唯一の猛打賞となる3安打は、全て好投手増田君から放ったものであり、2打点2得点でチームを4回戦へ導きました。
甲子園・準々決勝 vs東名さん戦
MОM:小野理人君 (3年・20190050☆5) 2試合連続となる見事なクロージングを見せました。2点差の9裏からマウンドへ。乱打戦となり、東名さん打線を前に2点リードなどあってないようなもの。しかし、安打を許さず見事に火消しを完遂しました。絶不調のエース薮下君を欠くピンチを見事に救いました。
甲子園・準決勝 vs翔榮さん戦
MОM:山田直樹君 (3年・201900184☆3) 先頭打者弾で打線を活気付かせ、1点差に追い上げられた6裏に二番手代わり端を捉えて出塁し、その後足を活かして生還。再び先頭で迎えた8回にもヒットから再び生還し、3点リードとなる貴重な追加点をあげた。リードオフマンとしてこれ以上ない活躍でした。
甲子園・決勝 vs馬見ヶ崎さん戦
MОM:関根龍汰君(3年・20190154☆5)甲子園5試合目で遂に覚醒し、二度の同点とサヨナラを呼び込む打線活性化のきっかけとなる3ランを6裏に放った四番。8回には繋ぐバッティングで甲子園にて自身初となる猛打賞は、4連打の流れを生み、その後に快足を飛ばして再び同点に追い付く8点目のホームを踏みました。四番の復活無くしてこの優勝はなかったと考えます。
このように振り返ってみると、山田直樹君が唯一2度のMОMを獲得しています。 全5試合でトップバッターとして打線を牽引しました。打率.458、チーム最多の10得点に加えて、最多タイとなる3本塁打でパンチ力まで見せました。何といっても先頭出塁がとても多く、非常に効果的なリードオフマンでした…
…が、大会MVPは彼ではありません!
SR投手にも関わらず甲子園で躍動した小野理人君。奈良予選を含めると2度のMОMを獲得しています。 最速165km/hのまっすぐを操る制球力はA-44000。曲がりこそ少ないものの3種の変化球も駆使して、立派に守護神を務めました。そして、紛れもない甲子園優勝投手となりました。多くの無課金校や中堅校に勇気と希望を与えた彼の活躍は、数字以上のインパクトを残しました。
…が、彼でもありません!
もちろん各MОM受賞者の活躍無くして勝ち上がり、そして優勝はありませんでしたし、それ以外の選手も必要不可欠な面々ばかりでした。その中から一人選ばなければならないとしたら…
全5試合でマルチヒット以上を放ち、準決・決勝では猛打賞。そして得点も全試合で記録。
2回戦ではポイントとなった4裏の攻撃にてリード3点目のタイムリーを放ち、6回のビッグイニングではその口火を切る3ラン。
3回戦では4回に同点タイムリー、逆転した翌イニングの8回に先頭出塁から2点差とする快足を活かした貴重な生還。
準々決勝では序盤にビッグイニングを生んだ3ランを放ち、準決勝では6・8回の先頭打者・山田(直)君の出塁に続いた連打は、貴重な追加点を重ね、決勝進出と共に彼のMОMまで後押ししました。
そして決勝では、ターニングポイントとなった6裏に無死1塁からヒットでチャンスメイクし関根君の復活をアシスト、8回は先頭でソロを放って4連打を呼び込み、最後はサヨナラのホームを踏んだ彼…、
…そう彼に名は…、
『He is IIDA!』
奈良予選決勝でもMОMに輝き、チームに甲子園への切符をもたらした飯田大翔君を大会MVPに選出します!
全試合で効果的な攻撃を見せた彼は、チーム最多安打となる13安打を放って首位打者。その打率は驚異の.565。更に、主に打順2番ながらチーム最多となる3本塁打と9打点。3割の出塁率が並ぶ下位打線や一番・山田(直)君らが出て飯田君が返すというパターンが見て取れます。
そして盗塁数もチーム最多の3個。文句のつけようがないトレンドの最強二番打者でした。また、センターという事を差し引いても5試合フル出場でノーエラーは素晴らしかったです。大会MVPに相応しい”走・攻・守”揃った大活躍でした。
そして、優秀選手賞には 山田直樹君・小野理人君・佐藤樹君の3名を選出します!
総評
5試合で47得点・30失点(1試合平均9.4得点・6失点)
チーム打率.335・防御率4.50
総安打数66本の内12本塁打 投手46イニングスで被安打49 総失策数12個
失礼ながら…、3回戦以降は全てお相手の方が戦力で上回っておられる印象でしたが、奈良予選から引き続いての ”打ち勝つ野球” にて見事に頂点まで登り詰められました。
県勢悲願となる深紅の大優勝旗、奈良の監督は皆本当に喜んでいました。本当に嬉しく思います。在籍校数は少ないながら全国屈指の激戦区である奈良県を勝ち上がった代表校ならば全国でも通用する事、そして屈指レベルであること。それらが証明された様にも思えて、感慨深いです。
しかし、それは大和さんの4年8カ月に及ぶ努力の賜物であり、大和さんだからこそ達成出来たのだと思います。
2017年1月の俺甲リリースと同時に設立された私立大和高校。公式戦試合数は甲子園で県勢初となる3桁に到達され、勝利数85勝は奈良県内最多勝利数。これまでの獲得タイトルは、2019年春季奈良&近畿地区大会と、2017・2019・2021年の夏奈良予選、そして今回の全国制覇を合わせて計6冠です。
俺甲初年度から現在に至るまで、奈良のトップランナーとして駆け続けておられる事に関して感服致します。そして、その努力が実を結んだ全国制覇。本当に良かったと思います。
しかし、息つく間もなくエントリーが開始されている都道府県秋季大会は1週間後から始まります。2年生ながら甲子園で投打の中枢を担った佐藤君と飯田君。新チームでも引き続き”核”となる彼らの活躍が期待されます。
そして、県勢初出場となる『国体』も楽しみです! またこの優勝メンバーの躍動が拝見できると思うと、もう今から楽しみです!
改めまして… 大和さん、本当におめでとうございました✨そして、お疲れ様でした!
拙い長文を最後までご覧くださり、ありがとうございましたm(__)m
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